ワイのミステリー像普通に間違えてたかなぁ(読書感想文「チーム・バチスタの栄光」)
バチスタ手術って知ってました?ちなみに私はチーム・バチスタをチーム・パスタだと思っていました。謎。
で、バチスタ手術というのは、心臓が大きくなったせいで良からぬことが起きた→心臓の大きくなりすぎた部分を切除しよう、
みたいなイメージです(一般人の説明なので信用しないでください)。そのバチスタを行うのが非常に優秀なチーム関連のお話です。
※この記事は、あくまで私が思ったことを書き散らしただけなので、著者等の見解とは一切関係ありません
ネタバレ
数字はまともに覚えてないのでご容赦ください。
アメリカの病院から招聘された優秀な外科医がいます。到着後、チームメンバーの選定をして、26例のバチスタ手術を成功させます。
ちなみにかなりすごいです。で、26例目から看護師が変わります(それまでの人は寿退社したようです)。
そこで、27例目はどうにかうまくいきました。ですが、27例目、医療事故が発生します。28例目は成功したものの、29例目、30例目と術死が発生します。
ここで、例の外科医が病院長に調査を依頼します。
この病院長、外科に関係の薄い人に頼むため、主人公であり、不定愁訴外来(通称愚痴外来)の医師、田口が頼まれました。
で、関係者にヒアリングしつつ、犯人特定ができずに、ギブアップをします。翌日、病院長の知り合いで、厚労省のちょっと窓際っぽい部署に居て、
アメリカに出張していた白鳥が召喚されます。この人が、色々して、33例目ぐらいの手術のとき、犯人が発覚します。
この手術のとき、白鳥は国会図書館にいました。田口は白鳥に、「自分がいない間は絶対に手術をさせるな」と言われていましたが、
止められず手術は始まってしまいます。そして、白鳥は緊急で向かったものの術死となってしまいます。
終了後、白鳥がAi(LLMとかとは関係ありませんよ)という技術を使って遺体を調べようという提案をし、実行されます。
その結果、特定の部位のみ結果が真っ白になっていました。ここに干渉できるのは、麻酔医のみ。そしてチームに麻酔医は一人。
ということで、その人物が犯人とわかりました。犯人は、術死があったとき、皆が混乱していて、楽しかったから、それをもっと楽しみたくて殺ったそうです。
で、犯人は自殺に失敗して警察に引き渡され、当日の記者会見があった次の日、もう一度記者会見があり、病院長のほか、
リスクマネジメント委員長やらチームリーダーやら田口が並びました。
ちなみにこの前に、病院長は辞表を田口に預け、処遇を決めてもらうという行為をしました。
で、田口は病院長には責任があるというところはもちろん言いましたが、責任の負い方について、通常は辞めさせるというのが多いのですが、
ここでは、病院のシステム改革のために協力するため、残ってほしいということで、リスクマネジメント委員会として辞意の撤回を要求しました。
なお当のリスクマネジメント委員長は何も聞いていない模様。
この事件で、例のリスクマネジメント委員長はすべての委員長の座を降りたいという意向を示し、
後任になれそうな人が他にいないということで田口が任命されたようです。
感想
なんか、ホラーは感じないミステリーという感覚です。単に私の感覚が狂っているだけかもしれませんが、
私の中でミステリーとしての大部分を占めている某二十面相はこんな目にあったら嫌だな…という犯行で、共感性が高い&ホラーな一方で、
医療の中での殺人というのはかなり遠い世界に感じられて、ホラーには感じられなかったのかもしれません。
あとは、そもそもミステリー性の違いもあるかもしれません。某二十面相は、確かに犯人が分からないことも多々ですが、
犯人が特定できたあともかなりボリュームがあり、何がメインなのか難しいですが、今回のバチスタはとにかく犯人の特定までの過程が描かれています。
この違いがあるので、私の中でのミステリー像と世間一般(あるいは作者や出版社)のミステリー像が違うのかもしれないな、という結論になりました。